【現実を語ります】協力金バブルで飲食店は儲かっているのか?【儲かるのは小さいお店です】

飲食店の話。

 

飲食店が協力金をたくさんもらって、休業しながらもバブル状態って聞いたけど実際どうなの?

飲食店だけが儲かっていて、なんだかズルい気がする。

協力金バブルっていつまで続くの?

 

こんな疑問にお答えします。

この記事を書いている僕は、

  • 現在、居酒屋で飲食店サラリーマンとして働いており、コロナの影響もモロに受けました。
  • 飲食業界で15年働いていて、身の回りの飲食店経営者の実情を知っています。

こんな僕が、「飲食店における協力金バブルの実情」について解説します。

 

<本記事の内容>

  • 協力金バブルは、小規模の飲食店が得をする仕組みである
  • 僕のお店は、協力金バブルを回避した話
  • 飲食店の協力金バブルは、一時的で終わる話

順番に解説していきます。

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協力金バブルは、小規模の飲食店が得をする仕組みである

結論ですが、飲食店の協力金バブルで儲かっているのは小規模店舗だけです。

以下で解説します。

小規模の飲食店が協力金バブルになる理由

飲食店の協力金バブルとは、

「新型コロナウイルスの蔓延に伴い、休業や時短、アルコールの提供停止をした店舗に1日あたり4~6万円の協力金を支給」

「店舗によっては元々1日の売上が4万円以下の店舗もあり、休めば休むほど儲かる」

このような状態のことです。

金額や内容は、時期や場所によって多少異なりますが、ざっくりとこのような感じです。

 

小さい飲食店は、協力金をもらうことでバブル状態になります。

理由は、元々の売上(利益)よりも多くのお金をもらえるからです。

 

1人でやっていたり、夫婦でやっているような小さな飲食店は、売上も小さいです。

1日あたりの利益で考えると、4万円行かないお店の方が多いでしょう。

 

例えば利益率が20%のお店だとすると、4万円の利益を出すためには20万円の売上が必要です。(ちなみに利益率20%も出せるのは、超優良店舗です)

単価が4,000円の居酒屋なら、50名のお客様にきてもらわなければいけません。

個人店でこの数字を出すのは、なかなか大変です。

店舗のサイズによっては、ほぼ不可能とも言えるでしょう。

 

政府の要請に従えば、元々の利益を遥かに上回るお金をもらえる。

そんな状況なら、要請に従うのももっともです。

「仕事を休めば、いつもより給料を多く支払うよ」と言われれば、ほとんどの人が仕事を休みますよね。

小規模の飲食店は、そのような状況です。

 

実際、僕の知り合いの個人店経営者も、「実際、通常営業している時より儲かっている」とはっきり言っていました。

1人で営業しているお店なので、当然といえば当然です。

大規模の飲食店が協力金バブルにならない理由

大きい飲食店は、協力金をもらってもバブルになりません。

理由は、元々の利益よりも、協力金の方が少ないからです。

店舗が大きくなればなるほど、かかる経費も増えます。

  • 家賃
  • 人件費
  • 食材原価

その他、水道光熱費など様々な費用もかかります。

 

営業していなくても、家賃は発生し続けます。

また、雇っている従業員の生活も守る必要があります。

規模が大きければ大きいほど経費が増え、協力金だけでは足りなくなるのです。

 

僕が働くお店もその例外ではなく、休めば休んだだけ協力金以上のマイナスが発生してしまいます。

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僕のお店は、協力金バブルを回避した話。

僕のお店の営業方針

僕が働いているお店は、協力金をもらわずに通常営業を続けました。

 

最初の1年はガマンして時短・休業に従っていたのですが、途中で再開しました。

他のお店が休業している中で営業していたので、お客様は集まります。

「売れればそれでいい」とは思いませんが、お店を継続していくために必要な決断だったと思います。

協力金バブルは、飲食店を優遇しているわけではない

「飲食店だけ協力金をたくさんもらえてズルい」という声を聞くことがありますが、

それは違うと思います。

 

連日の報道で、「飲食店が悪い」「居酒屋は酒を出すな」と、飲食店は悪者あつかいです。

「飲食店のせいでコロナ感染が広まった」という根拠もいまだに明示されません。

でも、世の中に根付いたイメージは強力です。

 

「コロナが収まったとしても、もう飲食店には行かない」という人もたくさんいるでしょう。

実際、時短要請が解除されても、以前ほどの客足は戻っていません。

お店に食べにいくというのは、人間の習慣の一部です。

「あのお店に行こう」という習慣がなくなれば、お客様はすぐ離れていきます。

 

いくら協力金をもらったとしても、失ったお客様を取り戻すことができるわけではありません。

結局、協力金がもらえなくなったタイミングで、多くの飲食店が苦しむのことになるのです。

飲食店の協力金バブルは、一時的で終わる話。

協力金にも限界がある。

はっきりした時期は分かりませんが、協力金バブルは近い将来に終わります。

 

新型コロナウイルスの騒ぎも、いつかは収まります。

経済も回す必要があるので、ずっと時短・休業要請をして飲食店を休ませ続けるわけにもいかないのです。

経済を回し始めると政府が決めたタイミングで、協力金は打ち切りになるでしょう。

優秀な経営者は、「協力金」と「余った時間」を有効活用している

今、将来のことをしっかりと考えている飲食店は、お金と時間をきちんと投資しています。

お客様が少ない分、従業員の教育をしたり設備投資をしたりする時間が増えます。

僕のお店のように、協力金をもらわない代わりに、お客様の来店習慣を途切れさせないようにしているお店もあります。

 

「協力金が出たから、そのお金で遊ぼう」と言っているのは、一部の飲食店だけでしょう。

協力金バブルを感じてるお店も、そうでないお店も、苦しい中で戦っているのは確かです。

 

飲食店以外の方も、この現状をしっかりご理解いただけると幸いです。

今回は以上です。

 

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