【業界歴15年の僕が徹底解説】飲食店で独立したい人が知っておくべき10のコト【2年で半分つぶれます】

飲食店の話。

 

飲食店を自分でオープンさせてみたいけど、独立してうまくやっていけるか不安。。。

飲食店は大変なイメージがあるけど、実際にどうなのか知りたい。。。

こんな悩みを、解決します。

 

この記事を書いている僕は、

  • 飲食店サラリーマン10年
  • 飲食店の開業支援5年(前職)
  • 月間の1店舗の利益で200万円以上を達成した経験もあります

自分自身は独立していませんが、身の回りで100名以上が飲食店で独立する姿を見てきました。

そんな僕が、「飲食店で独立する人が絶対に知っておいた方がよいこと」を解説します。

 

居酒屋業態での経験が多いので、そちら寄りの内容になっているかもしれませんが、

他の業態の飲食店の方にも参考にしていただけると思います。

机上の空論ではなく、僕が現場で感じた生の声をお届けします。

 

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飲食店で独立したい人が知っておくべき10の事実

これから飲食店で独立したい人が知っておくべきことは、以下の通りです。

  • 飲食店は、世の中からなくならない。
  • 飲食店は、2年で半分がつぶれる。
  • 飲食店は、儲かりづらい。
  • 飲食店は、初期投資と撤退費用が大きい。
  • 飲食店は、流行り廃りが激しい。
  • 飲食店は、味よりマーケティング。でも味も大切。
  • 飲食店は、改善の継続。(自己満足はNG)
  • 飲食店は、サービスが大切。
  • 飲食店は、小さければ小さいほどコントロールしやすい。
  • 飲食店は、お客様は勝手にやってこない。

飲食店は、世の中からなくならない。

商売としての飲食店は、なくなりません。

大昔から商売として成立しているし、

少なくとも10年20年以内に、飲食店がなくなるということは考えられません。

人は生きるために何かを食べなければならないからです。

 

最近は家で食べる人も多いと思いますが、それでも「外食する」という文化は簡単に消えるものではありません。

時代の流れによって消えていく仕事もたくさんあります。

その中で「飲食店」という仕事は、昔から延々と続いてきた商売です。

 

「飲食業界」がなくなることは考えづらいので、うまく続けることができればずっと生き残れるのです。

飲食店は、2年で半分がつぶれる。

飲食店の廃業率は高いです。

2年で約半分がつぶれると言われています。

 

街を見れば飲食店があふれ、簡単に始められるように思われる飲食店ですが、

たくさんの飲食店があり参入障壁が低いということは、それだけライバルも多いということです。

 

飲食店開業のお手伝いをしていた時にも、始めてから1年も経たないうちに資金が底をつき、廃業になる人もたくさんいました。

しっかりと勝算のある計画をたて、余裕のある経営をできるようにする必要があります。

飲食店は、儲かりづらい。

飲食店は、上手にやらないと利益が出づらい商売です。

利益率が20%を超えるお店は、超優良店です。

100万円売り上げても、手元に残るのは20万円以下。それが飲食店です。

 

家賃で10%、人件費で30%、原価で30%、その他の経費を支払って、残るお金はほんのわずか。

そのような状況もよくあります。

 

特に、原価を安くしようとして仕入れを削ると、その分メニューに魅力がなくなってお客様に支持されない。

そんなことが起こっているお店もあります。

きちんと利益を出すためには、戦略的にお店作りをしていく必要があるのです。

飲食店は、初期投資と撤退費用が大きい。

飲食店をオープンするには、どんなに小さなお店でも300〜500万円程度の資金がかかります。

また、お店をやめようと思った時にも同じぐらいか、それ以上の撤退費用がかかります。

無事にオープンしたとしても、軌道に乗るまで耐えるだけの運転資金も必要です。

 

戦略なくしてオープンするのは、ギャンブルと同じです。

「定年後にずっと夢だった飲食店をオープンする」という方もいらっしゃいますが、

下手すると退職金を溶かしてしまうだけになりかねません。

  • 余裕資金がある
  • しっかり儲けられる自信がある

この2つがそろっていなければ、安易に飲食店をやるべきではないのです。

飲食店は、流行り廃りが激しい。

飲食店は、流行りすたりが激しい業界です。

少し前まで行列の絶えなかったお店が、今ではまったくお客様が入っていない。

そんなこともよくあります。

 

何年か前だと、タピオカがブームになり店舗が一気に増えたものの、その後急激に店舗数が減っていったりしています。

流行に流されすぎないように気をつけましょう。

 

日本に文化として根付いている料理の方が、商品としては強いです。

あまり奇抜な料理ではなく、スタンダードなものを攻めることをオススメします。

飲食店は、味よりマーケティング。でも味も大切。

飲食店で一番大切なのは味ではありません。

味は「美味しくて当たり前」です。

 

味よりも、どうやってお客様を集めるかという「マーケティング」の方が大切です。

特に認知度を獲得する前のお店は、どんなに味が良くてもお客様がこなければつぶれてしまいます。

腕の良い料理人が独立して失敗するのは、このためです。

 

「おれの料理は絶対にうまい、食べればわかる」と言っていても、そもそも食べに来る人がいないのです。

料理が美味しい、というのももちろん大切なことです。

でもそれ以上に、「お客様がこない」ということで苦しんでいるお店がほとんどだということを理解しておきましょう。

飲食店は、お客様は勝手にやってこない。

飲食店をオープンすれば「勝手にお客様が来てくれる」というのは間違いです。

よっぽど立地の良い場所なら別ですが、ほとんどの場合はお店が苦労して集客をしないとお客様は来ません。

 

ではどうやってお客様を呼ぶのか?

代表的な方法は、以下の通りです。

  • 知り合いに来てもらう
  • インスタやFacebookなどで告知する
  • チラシを配る
  • 看板を出す
  • 再来店してもらえるような料理・サービスを提供する

このように様々な工夫と努力をして、やっとお客様は足を運んでくれます。

「オープンすれば勝手にお客様が来てくれる」というのは間違いなのです。

飲食店は、改善の継続。(自己満足はNG)

飲食店は、毎日改善の連続です。

「この料理はお客様に喜んでもらえているか?」

「このサービスはお客様にウケているか?」

これを考え、毎日改善しているお店にだけお客様が集まります。

 

サラリーマン的な働き方をしていると、「言われたことをやるだけ」という仕事が当たり前になってしまいます。

飲食店でその姿勢は、絶対にダメです。

1つだけでもいいので、昨日より良い料理、昨日よりも良いサービスを提供できるよう努力すべきです。

 

よく「客が来ないのは、客の舌が悪いからだ」と言っている店主の話を聞きます。

悪いのは客の舌ではなく、お客様に合わせて料理やサービスを改善できない店主の側です。

自己満足ではなく、お客様が満足するお店づくりのために、継続的な改善が必須なのです。

飲食店は、サービスが大切。

飲食店は、料理と同じぐらいサービスが大切です。

特に小さな飲食店こそ、サービスにこだわるべきです。

安さや、量では大手チェーン店にかないません。

時には味でさえも負けるかもしれません。

 

そんな時にお店を救ってくれるのが「良いサービス」です。

「あの人にまた会いに行こう」とお客様に思ってもらえるようにすることが大切です。

 

あなたも、もし仲の良い友達や親戚がお店を始めたら積極的に通うはずです。

味ではなく、「その人に会いたい」「応援したい」という気持ちが働くからです。

「働いている人がお客様に愛されるお店」にする必要があるのです。

飲食店は、小さければ小さいほどコントロールしやすい。

飲食店は、規模の小さいお店ほどコントロールしやすいです。

それは経営者(店長)の目が行き届きやすいからです。

 

大きいお店を作れば売上の最大値は増えますが、その分管理に必要なコストも大きくなります。

使う食材、採用する人数、そろえる機材、すべてのものが店舗のサイズに比例して大きくなります。

特に初めて飲食店をやるときは、小さく始めた方が無難です。

 

僕が最初に勤めたお店は60席ほどの中規模店舗でしたが、店長としてきちんと仕切れるようになるまでには5年以上かかりました。

それほどお店全体を把握しコントロールするのは難しいものです。

きちんとコントロールすべきものは、以下のような内容です。

  • 売上
  • 経費(原価、人件費、その他諸経費)
  • 食材のロス
  • 人の効率的な使い方
  • クレンリネス(お店の清潔さ)
  • 備品の故障や、クレームなどのイレギュラーへの対応

日々の仕事の中で、きちんとコントロールすべきものはたくさんあります。

小さい規模であればあるほど、コントロールしやすいのです。

飲食店でよくあるクレーム6選【クレームを防ぐ方法も解説】

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飲食店で独立し、成功するための5つの方法

飲食店で成功するのって、大変そうですね。。。

独立して成功できる方法はありますか??

100%成功する方法はないけど、失敗の確率を減らすことはできる。

まずは、「何があってもつぶれない」そんな飲食店を作ることが必要なんだ。

 

飲食店で成功するためには、まずは大きな失敗をしないことです。

以下の5つの方法で、飲食店での独立が成功に近づきます。

  • 小さく始める
  • 定番を選ぶ
  • 利益率が高い方法を選ぶ
  • 自分でお客様を呼ぶ
  • 接客にこだわる

小さく始める

飲食店で独立して成功するための方法1つ目は、「小さく始める」です。

可能な限り、規模の小さい店舗でスタートしましょう。

小さければ小さいほど家賃も安いし、少ない人数でやることができます。

 

僕の知っているお店で、60歳ぐらいの大将が1人で営業している10席程度のお店がありますが、

いつも満席で予約は半年先までいっぱいです。

小さいお店でも良い営業をすれば、十分な儲けを出すことは可能です。

 

小さなお店からスタートすればリスクを抑えることができ、失敗する可能性を限りなく下げることができます。

定番を選ぶ

飲食店で独立して成功するための方法2つ目は、「定番を選ぶ」です。

流行を追いかけすぎないように気をつけましょう。

また、「自分だけのオリジナル」を強く出しすぎないことも重要です。

 

オリジナリティを出したい気持ちも分かりますが、それは儲かってからでも遅くありません。

間違ったオリジナリティを出すと、お客様は離れていってしまいます。

 

僕が勤めている飲食店は、「焼き鳥がメインの居酒屋」ですが、焼き鳥は日本人に馴染みのある文化の1つなので不況でも強いです。

知り合いの独立した人も、「いろいろな業態を経験したけど、結局一番無難な焼き鳥屋で独立した」という方がたくさんいます。

ある程度の人が「月に何回かは食べたくなる定番の料理」を選んだ方が、失敗のない経営ができます。

利益率が高い方法を選ぶ

飲食店で独立して成功するための方法3つ目は、「利益率が高い方法を選ぶ」です。

利益率が高いメニュー構成にしましょう。

 

原価率が高い商品はお客様に喜ばれやすいですが、売れ続けなければツラくなります。

売れたとしても、利益が出づらいので疲れてしまいます。

 

高級焼肉を客単価3,000円で提供すればお客様は喜ぶでしょうが、利益は出ません。

利益が出なければ、お店を続けることはできなくなります。

 

利益率を上げるためにできることは、以下のようなことです。

  • 客単価を上げる
  • 原価を下げる

人件費を削ったり、交渉して家賃を安くしてもらう、という方法もありますが現実的にはなかなか難しいです。

一方、客単価と原価は、お店の努力でコントロールすることも可能です。

客単価を上げる

客単価を上げるためには、「お客様がお金を払ってもいい雰囲気を作る」ことです。

そのためには、

  • ブランドを作る
  • 店の雰囲気にこだわる

ということをやりましょう。

 

同じ焼肉を食べるにしても、「叙々苑で食べる」時と「牛角で食べる」時では、お客様の支払額が違います。

叙々苑なら1万円を払っても、牛角では3,000円程度で抑えたいと思うものです。

その違いは、「ブランド」「お店の雰囲気」です。

 

叙々苑は、「お金を払う価値がある贅沢な焼肉」というブランドイメージがあります。

また、「お店の内装・お皿・スタッフの振る舞い」なども高級店らしい雰囲気です。

同じ「焼肉」を売るとしても、そのお店に感じる「ブランド」や「雰囲気」によって、客単価は大きく変わります。

 

ただし、お店のブランドや雰囲気はお店をオープンした段階である程度決まってしまっています。

後で変えることが難しいものです。

「目標の客単価はいくら」「それに見合ったお店作りができているか」をよく考えてからオープンするようにしましょう。

客単価を上げるためには、お客様に「高いお金を払う価値がある」と思ってもらう必要があるのです。

原価を下げる

利益率を上げるためのもう1つの方法は「原価を下げる」です。

ただし、「単純に食材を安くすればいい」というものではありません。

大切なのは、お客様には不満を感じさせずに原価を下げることです。

 

詳しくは、こちらの記事を参考にしてください。

飲食店が粗利率を上げて稼ぐためのロードマップ【僕は75%まで上げた】

自分でお客様を呼ぶ

飲食店で独立して成功するための方法4つ目は、「自分でお客様を呼ぶ」です。

飲食店をオープンしても、お客様は勝手にはやってきません。

自分で集客をし、ファンを作っていく必要があります。

 

お店をオープンした人の中には、「自分は料理だけをやる」と言って接客を奥さんやアルバイトに任せきりという人もいます。

飲食店で大事なのは、料理の味よりもマーケティングです。

料理を美味しくすることよりも、お客様を集めることの方が重要です。

お客様が来なければ、お店が成立しないのです。

 

大事なのは、オーナー・店長が自らお客様を呼ぶ努力をすることです。

  • 「知り合いに声をかける」
  • 「インスタグラムを更新する」
  • 「近所でチラシを配る」
  • 「接客をしてファンを作る」

なんでも良いです。

トップが自らお客様を呼ぶことで、周りのスタッフも本気になります。

 

また、「オーナー」「社長」「店長」という肩書は強いものです。

安定した経営をするために、自らお客様を呼ぶ作業をしましょう。

接客にこだわる

飲食店で独立して成功するための方法5つ目は、「接客にこだわる」です。

もっとも簡単な集客方法は、「一度来ていただいたお客様に、もう一度来ていただくこと」です。

要は、リピーターを増やせばいいのです。

 

新規顧客の獲得には、リピーター獲得の5倍のコストがかかると言われています。

マーケティング用語集 1:5の法則

新規のお客様の獲得に励むよりも、来ていただいたお客様の満足度を上げて再来店してもらう方がコスパが良いのです。

 

では、どうやればリピートしてもらえるのか?

その一番の近道が、接客にこだわることです。

料理や店作りでお客様を呼ぶには限界があります。

でも、接客にこだわればコストをかけずにリピートしてもらうことも可能です。

 

例えば、

  • 笑顔で挨拶する
  • お客様の名前を覚える
  • ドリンクが少なくなっていたらこちらから声をかける
  • 雑談をしてみる
  • ちょっとした料理をプレゼントする
  • 店主が名刺を配る

このようなことも、チェーン店ではやっていなかったりします。

それをやるだけでも他店舗と差別化できるのです。

独立したい人へのオススメの道は、独立を支援している飲食店で働くこと。

飲食店で独立したい人へのおすすめの方法は、

「独立を支援している飲食店で働くこと」です。

僕もこの方法でやっています。

 

何年か修行して、自分でやっていけるだけの自信をつけてから独立しましょう。

働きながら資金を貯めることもできます。

 

僕は27歳の時に「飲食店で独立」を目標に、今の会社に転職しました。

最初は5年で独立することを目指していましたが、実際にやってみると5年で独立はとても無理そうだと感じました。

飲食店で働くノウハウを身につけ、お客様を呼んで利益を出す自信をつけるには、時間がかかります。

会社として「独立を応援してくれる」そんな会社を見つけ、しっかりと自信をつけてから独立することをオススメします。

 

飲食店は大変なことも多いですが、その分やりがいも大きい仕事です。

うまくいけば大きく儲けることもできます。

きちんとリスクと向き合い、勝算がある状態で独立しましょう。

今回は、以上です。

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